社会に出て、誰もがぶつかる敬語の壁。
初めてのバイト先にて痛い目にあった経験を持つ人もいるでしょう。
日常会話の基本となるものが「丁寧語」で、相手を問わず「です・ます」をつけるものです。

しかし未だに悩むものといえば、尊敬語と謙譲語の使い分けではないでしょうか。
例えば「食べる」と言えば、「召し上がる」「いただく」の二つの変換語を思い浮かべますね。
社会人であれば、このように幾つかの変換語が出てくると思います。
ではどちらが謙譲語でしょうか。
使い分けの克服法は諸々のルールの把握、暗記さらに実践を積むことなどが挙げられますが、これからはまずシンプルな例文に置き換えることを心がけてください。
相手(目上の人)の動作に対し使用する「尊敬語」は、「相手」が主語となる例文を、自分や身内の動作を低くして表す「謙譲語」は、「私」が主語となるものを作ります。
例えば「食べる」を使い分けた例文では「(あなたが)ケーキを召し上がる傍で、(私は)パンをいただきます」となります。
試しに主語を入れ替えて表現すると、おかしな文章だと気づくでしょうか。
主語を意識した文を作る練習は、これまでの暗記頼みという脆さから脱却でき、自然に話せるよう導いてくれます。
頭に「お・ご」が付くものも、この方法なら無理なく取得できます。

言葉を使い分けるマナーは、一朝一夕で身につくものではありませんし、初めから完璧な人はまずいません。
時には悔しく、歯痒い思いをすることもありますが、これらで頭を悩ませる経験は必要不可欠で、社会へ羽ばたくための登竜門なのだと割り切ってください。
この壁を乗り越えられれば、かけがえのない大きな自信となるでしょう。